利益処分計算書 （りえきしょぶんけいさんしょ）

利益処分計算書 とは

利益処分計算書とは、財務諸表の１つで、企業が出した利益をどのように処分するか（使うか）を表したものです。

利益というのは、売上から経費を除いたものです。 会社の儲けです。さて、会社の儲けといいますが、これは誰のものでしょう。 株式会社の場合、株主です。 利益は配当金として株主に分配されます。

でも全ての利益が配当になるということは通常はありません。 利益の一部は、役員への賞与（ボーナス）になります。 従業員へのボーナスは、給与の一種で経費として扱われますが、 役員へのボーナスは税務上は経費（正確には損金）として認められません。 ですので、利益の一部を役員賞与として役員に分配します。

また、次期の会社の業務活動のためにお金を残しておくこともできます。 儲かったからといって全部使ったりしないで、蓄えておこうということです。 これを社内留保といいます。（これに対して配当や役員賞与を社外流出といいます。） 利益処分計算書にその金額も記載されることになります。

このようにして会社の利益は分配されます。それをきちんと数字で表したものが、利益処分計算書になります。 株式会社の場合は利益処分計算書は株主にも公開されますので、 ある企業が株主へどれくらい配当をしているか、といったことがこの資料から分かります。

2006年の会社法の施行に伴って、利益処分計算書は廃止され、株主資本等変動計算書に統合されました。

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