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比例配分 （ひれいはいぶん）

比例配分 とは

比例配分とは、証券取引所の売買成立方法のひとつです。ストップ配分ともいいます。

ストップ高、またはストップ安で大引を迎え、売り注文と買い注文のバランスが極端に偏 り、板寄せでは売買が成立しない場合に用いられる方法です。大まか言えば、 売買が成立した株数は各証券会社の注文株数に比例して配分されます。

仮にストップ高で大引を迎え、買い注文が10万株、売り注文が1万株あるとします。 本来なら終値は板寄せで決定しますが、この状況では売買は成立しません。 そこで、比例配分により強制的に1万株だけストップ高の株価をつけ、買い注文を出している証券会社に配分します。

証券会社への配分方法は、証券取引所により異なります。

東京証券取引所の場合、まず証券会社1社に対し1単位ずつ順繰りに均等配分していきます。このとき、買い 注文数量は関係ありません。例えば、A、B、Cの3社から買い注文が出されているとすると、A社に1単位、B社に1 単位、C社に1単位という具合に配分されます。すべての証券会社に1単位配分し終えたら、2順目、3順目…と同 様に5順目まで配分していきます。もし途中で売り株数が足りなくなったらその時点で均等配分はストップし ます。

均等配分が終わってもまだ株数が余っている場合、今度は残りを按分比例（あんぶんひれい）という方法、つ まり、各証券会社の買い注文数量に比例して配分します。

例えば、売り株数が28単位に対して、A社が85単位、B社が45単位、C社が3単位買い注文を出していたとしま す。まずは均等に最大5順目まで配分されます。

A社　1単位、B社 1単位、C社1単位	… 1順目
A社　1単位、B社 1単位、C社1単位	… 2順目
A社　1単位、B社 1単位、C社1単位	… 3順目
A社　1単位、B社 1単位	… 4順目
A社　1単位、B社 1単位	… 5順目

C社は3順目で注文数3単位を約定したので、4順目以降は配分されません。

この時点で余った売り株数は15単位。買い注文はA社80単位、B社40単位残っています。そこで残り15単位を注 文数量に比例するように配分します。A社とB社の注文数量比は2：1ですので、A社に10単位、B社に5単位という 具合に配分されます。

取引所から配分された株数は、「時間優先原則」などの各証券会社の社内ルールに基づいて、買い注文を 出している投資家に配分されます。このルールは証券会社によって異なり、注文を出した証券会社がたく さん配分を受けたとしても、自分の配分が必ずしも多くなるわけではないようです。証券会社内の配分方法に ついては、証券会社に直接問い合わせてください。

ただし、東証などでは比例配分しない場合があります。それは売り株数が買い注文を出している証券会社すべてに 配分できない場合です。例えば、ストップ高のとき、売り株数が20単位に対して買う注文を出して いる証券会社が50社という場合は比例配分なしとなりますので注意してください。

なお、大阪証券取引所、ジャスダックでは、「注文を出している証券会社のうち、 注文数量の多い証券会社から順に1単位ずつ配分していく」というように配分方法が変更されています。 （大証 平成18年2月〜、ジャスダック 平成19年4月〜）これに伴い、 「注文数量に比例して分配される」わけではなくなりました。

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